スゴ本ブログに影響されたので5冊で恋愛を語ってみる
ひとまず前置きをしておくと、新プロ情報が出始めるまでフィギュアスケートについて有益な情報はこのブログからは得られないと思います。というのも私生活の多忙は続いているからで。そしてフィギュアスケートについて考え始めると情報収集とかで時間かかってしまうのね。だから、更新はするけどフィギュア情報は他のファンの皆様にお任せする所存です。だがひとことだけ言いたい。シークエンスの地位が向上するかと思ってぬか喜びしていたらハーフループ込は3連続扱いってことで、そんなことはなかったぜ☆ぐおー
まあ、コンビネーションを1.1倍は散々各方面で主張していたことなので、よかったんじゃないかなあっていう。
さて、ひとつ課題が終わったのでやってみたかったことをやってみる。
5冊で恋愛を語ってみよう
オフには参加するどころじゃなかったのですが、大学時代の課題で似たようなものがあったなーと。そのときは特に本に限定されてはおらず、映画や演劇でも可だったので適当にレポートでっちあげた。後輩の男の子は谷崎を中心に恋愛とフェティシズムについて書いていた。そのことはよく覚えているよ。
学生時代の倫理の授業のように述べるなら、わたしは人間を「コミュニケーション的動物」だと思っています。同じ国の言語で喋っていても、言葉がどうしようもなく通じないというのはよくあることで。だから、他人とあまり苦労せずに言葉が通じたときの喜びって結構すごい。恋愛中のふたりの間には、ふたりにしか通じないコミュニケーションの流儀みたいなものがあって、それが構築されていく過程は「嬉しい・楽しい・大好き!」ってなるんだけど、それがだんだん「あのとき同じ花を見て美しいと言ったふたりの 心と心が今はもう通わない」となっていく。その一連について色々な角度から語ってみようという試み。
さて、ここでわたしが取り上げるのは以下の5冊。
1.太宰治「駆け込み訴え」
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/02
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2.夏目漱石「こころ」
- 作者: 夏目漱石
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/05/10
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3.江國香織「神様のボート」
- 作者: 江國香織
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/06/28
- メディア: 文庫
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葉子の前に現れた「あの人」が妄想であれ現実であれ、「パパ」のいない世界を生き始めた草子にとって、あの邂逅は母と自分がもはや同じ世界には生きていないことの証明なんだと思う。本気で恋をするって、自分にとって本当に大事なもの以外は全部捨てて神様のボートに乗り込むことでもあるんだろうなあ。そんな恋がしたいか否かは別として。でもこれは「恋」を選んだ結果、母親が娘を捨てる小説なんだと思うよ。
4.桜庭一樹「私の男」
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10/30
- メディア: 単行本
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この小説における恋愛(というには語弊があるけど)のすごいところは、第一章での花と淳吾の仲はどうしようもなく元には戻れなくて、それでもふたりの間にコミュニケーションの齟齬が少ないところ。付き合い長いけどもうだめかもしれない、という相手との恋愛後期よりも如実で深く絡み合ってるから、尚更それが辛い。だがしかし「こんなふたりが離れられるのか」と思った瞬間、花の感傷も未練もすっぱり掃き捨てるように、最初からなかったみたいに淳吾が消えてしまうからね。あれは淳吾の優しさなんだろうか、酷さなんだろうか。ともかく花も淳吾も互いを忘れないだろうし、それこそが花にとって淳吾が「私の男」たる所以なんだと思う。ぜったいに忘れないひとがいる、というのはせつないけれど強い。
5.栗田有起「お縫い子テルミー」
- 作者: 栗田有起
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/06/28
- メディア: 文庫
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テルミーの祖母が語ったという「足は泥にとられても、見上げりゃ空には星がある」という言葉がいい。足元でわだかまる恋に疲れても、手足を動かして一生懸命働いていれば、綺麗な景色が見えるんじゃないかなって気になる。報われない愛に向き合うことで果てしない希望を手に入れるテルミーは、わたしの憧れの女の子なのだ。
うん。大事にしているものが「言葉が伝わるかどうか」だというのがよくわかった。
まあ結婚しておらず、現在ステディな相手もいないということは、わたしの恋愛に対する記憶というものは自ずと失恋の記憶であって、だからこそこういうラインナップになったのかもしれない。そして漫画を入れようと思ったら入らなかったよ。よしながふみの「きのう何食べた?」とか川原泉の「月夜のドレス」とかについても書きたかったのに。
ええと、番外編としてはしょっちゅう色んなところで挙げている「誰かを好きになった日に読む本」収録の「The End of the World」を推したいところです。このテーマの子ども向けアンソロジーの最後になぜこの話があるのか考えながら読むと面白い。
さらに、本じゃないから挙げられなかったけれど、恋愛とコミュニケーションについて話すなら外せないのはこれ。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2007/10/17
- メディア: DVD
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まあ、そのあとで半端ないダークなオチもつきます。大王作品なので。堀北真希が初舞台ならこの作品をやればよかったのに、と地味に思っていることは秘密。
あー、すっきりした。以上、5冊で恋愛を語ってみました。みんなもよかったら挑戦してみてね♪ちゃんちゃん。
…適当かッ!!!