全日本女子・フリーの感想と総合結果

年末です。明後日から旅に出るので今年の更新はたぶんこれが最後かな。全日本女子です。泣いて笑って光を求めた日々がひと段落。あとは目指すべきところを目指すのみだね、みんな。
1. 浅田真央 中京大学 1 1 204.62
優勝＆五輪決定おめでとうございます。とりあえずSPもFSも笑顔が見られてよかった。それに尽きると思う。内容は…まあ、この構成で世界で同じ点が取れると本人や陣営がまさか思っているはずもないので、四大陸→五輪と密度をあげていければってとこ。しかし「鐘」の全貌が初めてわかった。これは、浅田真央というふわふわした高い空をゆくような個性と、地底から湧き上がるような音楽のギャップを楽しむものなのね。個人的にはそのギャップは芸術として相当面白い一方でもっとわかりやすいものが好きだなあと思ったりもするのですが、そこがきちんと一発で伝わるようにやっていければ、五輪の場にも相応しい感じになれるんじゃないかな。一方で、淡々とした曲でやるなら高い音のピアノで彼女と音楽をつないであげてもいいと思うのよね…。ピアノバージョンを希望ではある。プログラムの全貌が見えてきた今だからこそ。SPの「仮面舞踏会」はいい意味で音楽と本人の解釈のギャップと面白さが出ていると思いました。
2. 鈴木明子 邦和スポーツランド 4 2 195.90
五輪決定おめでとうございます。2位は少々ラッキーのような気もした。特にLo後の転倒、ジャンプ自体は何も引かれていないけれど、去年四大陸で織田君が着氷後にカメラ穴にフリーレッグひっかけて転んだことがあって、そのときはジャンプのコケとみなされたんだよね。あっこちゃんとゆかりんに順位を付けられる精神状態に私自身が全然なかったんだけど、それでもキスクラの涙にはほろっときてしまった。このへんぐちゃぐちゃで記憶が既に揺らいでいる。だって本当につらかったんだもの。しかし「勢いがある」っていうのは本当にすごい。自信を持ってプログラムを滑れていること、彼女がこの曲が好きだってことがしっかり伝わってくる。その上に表現があるから、ちょっとやそっとの失敗じゃぶれない。見よ！この完成度を！彼女がそこにいるだけで、お客さんが恋をしてしまうようだ。素晴らしい演技でした。エキシも素敵。あのプログラムでわくわくさせるっていうのがハイレベル。
3. 中野友加里 プリンスホテル 2 3 195.73
全日本が終わってから繰り返し思い出しているのは「火の鳥」のSlSt前のあの笑顔です。思い出すたびに何かがこみ上げてくる。ゆかりんに行ってほしいのとあっこちゃんに行ってほしいのは五分五分で、だから「誰を応援したい」と思いながら全日本を見てはいなかったのだけれど、それでもあんな笑顔をされたら彼女に肩入れしてしまうというもの。届かなかったことに不満はない。もし少しのことで、例えば回転不足がなかったり、転倒がジャンプのものだと判断されていたり…それがあっても結果は変わらなかったのかもしれないと思うから。「まくれなかった」のはゆかりん自身で…それでもねえ。でも…。
4. 安藤美姫 トヨタ自動車 3 4 185.44
彼女ほどの人が表彰台落ち…というのはショッキングなことだと思うべきなのですが、特に何の感慨もわかずにいて困ります。色んなところで「おいおい大丈夫か！」みたいな言葉を見つけて、ああそういえば表彰台届かなかったね、みたいな。とりあえず嫌なにおいのするところには近づかないでいますが、なんかそれだけなんだよね。モチベ自体は悪くなかったような気がする。6分間練習の出て行き方が良かったので。でも「絶対勝ち取ってやる！負けられない！」という感情の前では「良い演技ができればいいな」っていう気持ちはどうしても弱くて、だから試合が彼女自身から遠かったのかもしれないなと思った。荒川さんが「FS後半で4年前がよぎったと話していた」と言ったけれど、それって要は余計なことを考えてしまう精神状態＝自分自身に集中できていなかったってことよね。そんな状態で勝てるほど、この試合は甘くなかった。しかしプロトコル見ていても引かれるべきところはがっつりと引かれていて「どの子も五輪に行かせてあげたいのおお！」という苦しみが見える上位3人に比べると冷静なにおいのする内容判定になっているので、これを基にやってけばいいのではないかと思う。まあ…モロゾフは日米対抗だろうと目標設定へ届かなければ容赦なくキスクラで機嫌悪そうなので、それがなかったってことは多分チーム的にはこんなもんなんだろう。全日本。靴変えてプロいじりまくってSEQ入れたの試せて音楽と自分の調和を図れれば…ってとこのような気がした。
5. 村上佳菜子 グランプリ東海クラブ 5 5 176.61
あっこちゃんの点に喜び、スタート位置をうっかり間違え…でも最初のジャンプ失敗した後ではもりもりと勢いのある演技を見せてくれて、若いって素晴らしい！みたいな。かっこいいよね、佳菜子ちゃんは。まだ表現面はジュニアだなあと思いますが、健やかに伸びていってくれれば。あまりマスコミも追いまわさないであげて。振付はそろそろ樋口先生を卒業してもいいかも。みやけん振付も見たい。
6. 今井遥 日本橋女学館 7 6 166.16
佳菜子ちゃんより遥ちゃんのほうがシニアっぽくなったかもしれない。線が細くてふわっふわした子だなーと去年は思っていたのですが、顔立ちも表現も大人っぽくなっていて驚いた。ラインがきれいで上品なのが持ち味だと思うので、そこを伸ばしていってほしい。
7. 村主章枝 AK 6 9 161.29
最後まで苦手のSから逃げず、3-2-2まで跳ぶこの人がいなければ、真央も明子も友加里も美姫もこんなに強くはならなかったんだ。この人に追い付き追い越してみんなどんどん強くなった。この人もあきらめずに強くなろうとし続けた。素敵な演技をありがとう。彼女自身継続を迷っているようだけれど、だいたい「有終の美」とか「引き際」なんて言葉を使う奴は選手の生きざまに興味なんかないんだから、だって滑るのは彼女自身で、彼女の人生なんだから、いっぱい悩んで納得のいく答えを出してほしい。せいぜい100年弱しか生きていられないんだからさ、人間なんか。誰に何を言われたって小さなことだよ。悔いを残さずに。
8. 後藤亜由美 愛み大瑞穂高 8 8 159.15
美姫ちゃんのロステレコムFS的なゴールドの衣装でエキゾチックなプログラム。鈴木的というより安藤的な雰囲気の選手で、珍しいなと思ってみていた。こういう個性の子は好きです。可愛いし。このブログにも「後藤亜由美 かわいい」で検索してきた人がいたよ。
9. 武田奈也 早稲田大学 12 7 158.81
SPでの出遅れが響いたね…うん。相変わらず良い笑顔で、コメンテーターの国分さんはメロメロでした（どうでもいい）。怪我はもういいんでしょうか。N杯はもしかすると遥ちゃんに枠が行くかもなーと思いつつ、やっぱりすごく魅力的な選手で、ビールマンもすげえきれいだしLoいいし、世界の人に見てもらいたいスケーター。
10. 藤沢亮子 飯塚フィギュアクラブ 9 11 157.88
おぼこいサロメちゃんでしたね。まだまだ「表現」とかには至っていない感じだけど、基本的なリズム感とか身体の使い方が良い選手だなと思うので、素養を大事に育ってね。
11. 毛間内かれん 日本橋女学館 19 10 150.97
ちょう追いあげたのにカメラが回ってなかったらしい、よ。
12. 中村愛音 中京大中京高校 11 13 148.42
まあ、これからこれから。
13. 村元小月 関西大学 17 12 144.73
キルビル見たかったのだけれど、BSフジで見れるかな…
14. 國分紫苑 ROYCE'F･S･C(札) 16 14 141.57
15. 高山睦美 明治大学 10 17 138.78
16. 西野友毬 武蔵野学院 14 16 138.22
本来こんな位置にいるべき選手ではないと思うけど…まあ、彼女の場合は陣営が本当にいいのでね。
17. 村元哉中 神戸PFSC 13 18 137.01
18. 友滝佳子 倉敷FSC 18 15 136.53
19. 澤田亜紀 関西大学 15 19 134.99
亜紀ちゃんもなかなか戻ってこれないなあ。
20. 日置檀 中京大中京高校 23 20 124.91
21. 淀粧也香 関西学院大学 20 21 122.24
22. 萩原綾子 明治大学 22 22 120.30
23. 水津瑠美 中京大学 21 23 117.17
幼馴染ーずは両方とも苦い全日本に…
24. 瀬藤愛里 関西大学 24 24 108.57