グランプリファイナルを総括してみるのだ〜女子編〜

最後に女子です。なんかもうわやですが赦して。

女子SP

・しょっぱなで客席をぐわあっと沸かせたあっこちゃんですが、点が伸びなかったのでお客さんはみんな不満げでした。色っぽい表情をしていてもどこか軽やかで可愛らしいというのは、彼女の最大の武器だと思います。天性のリズム感による歯切れの良さもそれを引き出していると思うけど。

・アシュリーのツーフットは客席からもはっきり見えて、ああこれは点伸びないわと思ったのですが、やっぱりこのプログラム素敵だわ。アシュリーも。大人っぽい物憂げな旋律なんだけど、無理をしている感はない。彼女を見ていると、彼女と仕事する人はアシュリー・ワグナーが好きなんだなと思って幸せになる。アメリカ女子はそういうスタッフを探して欲しいものです。猫も杓子も女子はローリー、ダンスはシュピルバンドってどうなのと最近思ってやまないので。

レオノワロシア民謡は可愛いんだけど、この可愛さを演じることに本人が迷わないかふと心配になる感じだ。今季はこれで世界中の人に恋させてください。

・クンパルシータはどこかに新鮮さが欲しいところ。この人も妖艶というよりは背筋の伸びた清々しさが持ち味だと思うので、エロティック路線よりもそういう解釈のが似合うと思うのよ。

・良いレクイエムを生で観れて良かったのだけど、彼女の場合3-2だと「あー挑戦できなかった」という思いが胸の中に生まれてしまうのです。例えDG取られても完成は3-3が入ってからなんだと思う。しかし去年もそうだったが、年末にようやくプログラムの目鼻がはっきりするくらいで美姫ちゃんは丁度よいのだと思う。

・007!007!なんだろう、ユナ子さんずっと6分間練習からほわーんとしていて、どっか上の空みたいな感じで、スタンバイ中も気付いたらこけてるし、時差ボケ?お疲れちゃん?と聞きたくなりました。不安だと言っていたFも抜けちゃうし。しかしまあこの緩急あるアレンジはチームの結束が強い証拠だわあ。

女子FS

・良いだったん人が観れて幸せだー!あともう少しスタミナが持てば五輪に行けるんじゃないだろうか。ゆっくり大人の階段をのぼってる感じがするアシュリーが私は本当に好き。

・素晴らしいWSSが観れて幸せだー!どんどん気持ちが高揚していくのに曲の構成が合っていて、お客さんが一緒に幸せになれるプログラム。現地で観ていた人はさぞや「マンボ」で幸せだったことでしょう。いいなあ。私もテレビの前で幸せでしたよ。ぞくぞくしたもの。

ジョアニーはどうしたんだろう。五輪までには合わせてくると思いたいけど。これって四大陸勢にとっては五輪前最後の国際試合という意味合いもある大会なんだよね。それでこの演技というのは…うーん。プレッシャーに負けないでジョアニー。
内容的には、彼女なりの一貫したデリラ姫をまだ観れていない気がするのが残念です。だってジョアニーは騙したり色仕掛けする前に正々堂々と勝負しそうなんだもの。凛々しくて姉御肌って感じで。サムソンがデリラのどこに惚れたのか、それは聖母性でも女っぽさでも何でもいいと思うけど、「姉さん素敵ッス!」なオーラだと説得力が落ちてしまう。ワンモア解釈。

レオノワさん…本当に感情だだ漏れで…ああ跳ばなきゃ!また失敗!どうして私こんな…という…がんば。

・ユナ子さんは今日もイマイチなユナ子さんでした…。私ガーシュウィン好きだから頑張って欲しいのだけれど、技に集中しすぎてかっとべてない印象が。SP大量リードが当然の状況が続いたから、そうじゃない場合の気持ちの持っていき方があまりうまくないイメージ。魂を強く!優勝おめでとう!

クレオパトラの衣装は今のところファイナルのが一番好きかも知れない。身体のラインをしっかり見せた上でデザインも凝ってるし。NHK杯のはちょっとやりすぎ感が。デザインとして好きなのはロステレコムの金茶のですが、腕のラインが見えづらいのが残念だった。
演技内容は、こちらもロステレコムやNHK杯よりずっと良くて、でもまだようやくスタート地点に立った感じだと思います。全体にスピード感が出て、ジャンプが決まって、ステップで「ぬおおお!」と思わせることができたらさぞやという。細かい音の拾い方とかはロステレコムのほうが上の気がしたので、音とうごきがシャキーンとはまった演技をとりあえず全日本でプリーズ。五輪内定おめでとう。