僕らまだ未完成なまま〜高校球児の夏〜

日曜と月曜はひどい頭痛に見舞われていたです。
私の頭痛はだいたい午後には小康状態に入るので、何をしていたかというと高校野球を観ていたです。
改めて思いました。高校野球って美しいスポーツだなと。
どの角度で切り取っても、選手の表情がほれぼれするほど美しい。
攻撃や守備の真っ最中の選手はもとより、ベンチで声援を送る選手、投球練習中の選手、スタンドでヒットを喜ぶ選手、そのすべてが非常に充実した美しい表情をしている。
マチュアスポーツって大概そうじゃね?という方もいるでしょうが、野球はその美しさを捉えるだけの間合いがあること、そして守備と攻撃が分かれているので局面によってまったく違う美しさを同じ選手が魅せることに野球の奥深さがある。と私は考えるです。


その美しさを美しく切り取る「熱闘甲子園」のラスト映像を観ていると、それだけで泣けてくる。
たとえば常葉橘V.S.明豊。ずっと対戦したかった相手と打席で向き合う瞬間に打者がニカっと笑うあの笑顔とか。
たとえば負けが決まった投手が、諦めたような笑顔で主審にぺこりと頭を下げて、そのまま泣き崩れる様子とか。
たとえばメジャーも注目の選手が「一生野球できなくなってもいいから、この仲間と」と涙で語る様子とか。
たとえば良い打撃や良い守備にテンションが上がった選手が「よっしゃ!」と叫ぶ瞬間とか。
たとえば涙の跡が残るキャプテンが、まだ泣き続ける選手を「胸を張れ」と笑顔で励ます様とか。
本当に…ねえ。こんな表情を引き出す試合って、甲子園って一体なんなんだろうと思います。

ていうか、こんなもの全国ネットで毎年毎年見せられてたら、日本で野球目指す少年増えるはずだよ。いくらサッカーがどうだと言われても、この威力には勝てまい。凄い!僕もこんな場所に行きたい!この人たちと同じものをみたい!と少年に思わせるようなところですよね。恐るべし甲子園。


当のわたくしはといえば、全国の甲子園ウォッチャーの6割くらいが日本文理を応援していそうなムードの中、中京大中京を応援しておりました。
そう、久しぶりに出場した地元・関西学院にサヨナラ勝ちしたり、日本中のヒーロー菊池を擁する花巻東に容赦ない勝ち方をしたりした、なぜか健闘校の相手として注目されることの多かった学校です。
応援していた理由は、まあ某フィギュアスケーターの出身高校だからですよ。なんか縁起いいじゃん。五輪を目指す選手の母校が甲子園優勝したらさ。ちょうど月曜の昼にサイン入りポストカードが届いてにんまりしていたこともあるしさ。
もちろんそれだけじゃないけど。日曜の試合での打撃・守備両方の隙のない感じ(特に守備)に惚れ惚れしたのもあったし。堂林君はいいピッチャーだけど抑えるタイプってよりバックを頼って打たせて獲るタイプだしね。私はそういうチームが好き。
だから、あの9回表は非常に苦しかったです。2死からが本当に長くて、声援もすごくて、選手の焦りや苦しさやプレッシャーが手に取るように伝わってきて、でも日本文理の粘りは素晴らしかったから頑張ってほしい気持ちもあるし。
だから、ようやく試合終了になったときは非常にほっとしました。なんか嬉しいっていうよりほっとした感じ。そして堂林がインタビューで謝る様子に泣いた。でもねえ充分立派だったよ。見るからに限界がきていたけれど、それでもよく頑張った。


しかしテレ朝さん、熱闘甲子園のフラッフ作りの素晴らしさの一部でもいいからフィギュアスケート報道にわけてもらえませんか。あれ本当に毎夏泣かされているんですけど、テレ朝のフィギュア報道で泣けたことって一度もないんですよ。ねえーたーのーむーよー!修造はいらないんだ修造は!感動をおくれよ!